有名人の名言・格言集

あなたの人生を豊かにする名言集

野村克也の格言・名言

   

1 2 3

結局はマスコミですね。敵に回すととんでもないことになります。阪神時代に家族のことなども報道されて、マスコミ総出で叩かれるような大変な目にあって、絶対、マスコミを味方につけないと球団経営が成り立たないというのが骨身にしみました。

教えてくれないなら見て盗むことが大切。

僕はもう、南海ホークスの育ちですから、人気がないっていうことの虚しさが骨の髄までしみこんでいるわけです。両軍ベンチの選手の数の方が、スタンドのお客さんより多いといわれるくらい人気がなかった。実際数えてみたら、本当に選手の方が多かったこともあります。同じプロ野球なのに、巨人と南海でどこが違うんだ、南海の方がよっぽどいい野球をしていると思うんだけど、客が入らない。大阪の中心地の難波に球場があるのに、関西のファンはみんな阪神電車に乗って甲子園へ行ってしまう。とにかく、観客を増やすにはどうしたらいいかを常に考えていました。

スポンサーリンク

プロ5年目から突如打てなくなってしまいました。なぜ打てないかを考えてみたところ、どうやら自分はプロでやるには不器用すぎるという結論に行き当たりました。ストレートを待っているところにカーブが来ると、とっさに反応できないのです。いくら練習でバットを振っても打てるようにならないはずです。こうなったら、読みの精度を上げるしかない。そう思った私は、データを集め、他チームのバッテリーの配球を徹底的に分析しました。

新人のころ、私が夜、合宿所の庭で素振りをしていると、盛り場に繰り出す先輩たちが、「おい、野村。この世界は才能だ。バット振って一流になれるなら、みんななってるさ」とからかうんですよ。でも、私はそうは思わなかった。才能がすべてならこっちはとっくにお払い箱ですから、努力を信じてやるしかなかったわけです。

選手がどういう場所で生きてくるかを気づかせるのが監督の役目でもあるんです。監督業というのは「気づかせ業」だと思っています。気づかせることが「再生」なんです。南海時代、それまで1勝もしてなかったピッチャー3人をトレードで獲得して「俺が言うとおりに投げれば間違いない」と言って3人とも2ケタ勝利で優勝。それで再生工場というような異名がつけられたわけです。

綿密な下調べという意味では、監督は頭の中で、最低一試合につき三試合はやります。想像野球、実戦野球、反省野球。想像野球はいつも完全勝利です(笑)。そして、実戦野球のあとで、想像と実戦の間に差が出た理由を考えるのが反省野球です。

勝つときにはいろんな勝ち方があって、相手が勝手にずっこけたり、勝手にミスしてくれたりして「ああラッキー」という勝ち方もあります。しかし、負けるときというのは、負けるべくして負けるものです。勝負の世界にいると、勝って反省というのはできないが、負けたときには反省する。敗戦の中にいい教訓があると思います。

環境が人を育てるというのもありますから、安いクラブやバーには一切行かずに、一流の店に行くことにしました。まあ、私は酒を一滴も飲めないのですが。

監督は広報担当も兼任しなきゃいかんと思っています。なぜかというと、プロ野球は人気商売だからです。いまのファンは試合を見るだけでは満足しません。新聞を読んだり、テレビを観たりして、球団の裏側を覗きたがるわけだから、そういうものをファンに提供する義務が監督としてあると思います。マスコミとうまく付き合わなければ、プロ野球は成り立ちません。最近、マスコミ嫌いで通している監督がいますが、あれはプロ意識が足りないと思います。

野球選手、とくにピッチャーは自惚れが強いから、嫉妬も当然強いのです。ライバルよりも俺の方が実力は上だと信じているような奴らばかりで、そういう選手たちに理解させるには信頼関係しかありません。

V9時代の巨人を指して、「あれだけの選手がそろっていれば、どうやったって優勝できた」という人がいますが、それは違います。あれは王貞治、長嶋茂雄という「チームの鑑」がいたからこそ、成し遂げられた偉業なのです。事実、私が南海で四番を打っていたとき、巨人から移籍してきた相羽欣厚(あいば・よしひろ)という選手がこう言っていました。「ON(王・長嶋)は練習でもいっさい手を抜かない。球界を代表するあの二人があれほど練習しているのです。自分たちだってやらないわけにはいきませんよ」。それを聞いて当時の私は、身が引き締まる思いがしました。

私自身のバッターとしての才能は、はっきりいって二流でした。打率でいえば、いいとこ2割5分です。けれども、戦後初の三冠王をはじめとして残した結果は一流だと自負しています。なぜそんなことができたかというと、人の何倍も努力したからです。

1 2 3

 - アスリート

スポンサーリンク

Sponsored Link

スポンサーリンク

Sponsored Link

  関連記事

井村雅代の格言・名言

日本、中国、イギリスのシンクロナイズドスイミング指導者。独特のスパルタ式指導法で …

落合博満の格言・名言

最終的にこうなってくれればいいという形を示し、その人にあったやりやすい方法を探す …

室伏広治の格言・名言

男子ハンマー投選手、スポーツ科学者。フルネームは室伏アレクサンダー広治。2004 …

マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)の格言・名言

元・バスケットボール選手。その実績からバスケットボールの神様とも評される。シカゴ …

王貞治の格言・名言

練習を怠る人が上手くなることはないんですよ。修練して上手くなった人がより上手くな …

松岡修造の格言・名言

眉間にしわを寄せていたところで、悪い状況がよくなるわけではない。むしろ、「これを …

イチローの格言・名言

少しずつ前に進んでいるという感覚は、人間としてすごく大事。 打てない時期にこそ、 …