ドストエフスキー(Fyodor Dostoyevsky)の格言・名言
2015/08/01
理想主義者と現実主義者は、彼らが誠実で寛容でありさえすれば、その本質はおなじく、人類への愛であり、その対象はおなじく、人間であり、違っているのは、対象を表示する形式ばかりである。
そうだ、僕のまわりには小鳥だの、木々だの、草原だの、大空だのと、こんなにも神の栄光があふれていたのに、僕だけが恥辱の中で暮らし、一人であらゆるものを汚し、美にも栄光にも全く気づかずにいたのだ。
愛情に満ちあふれた心には、悲しみもまた多いものである。
金は鋳造された自由である。
人間として最大の美徳は、上手に金をかき集めることである。つまり、どんなことがあっても他人の厄介になるなということだ。
人生は苦痛であり恐怖である。だから人間は不幸なのだ。だが今では人間は人生を愛している。それは苦痛と恐怖を愛するからだ。
誰も彼もがお前を見捨て、もう力ずくでもお前を追い払おうとしたら、そのときはひとりきりになって、大地にひれ伏し、大地に接吻し、大地を、お前の涙でぬらしなさい。
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娘の恋は母にとっては死である。
コロンブスが幸福であったのは、彼がアメリカを発見した時ではなく、それを発見しつつあった時である。幸福とは生活の絶え間なき永遠の探求にあるのであって、断じて発見にあるのではない。
もちろん金は絶対的な力である。と同時に、平等の極致でもある。金の持つ偉大な力は、まさにそこにあるのだ。金はすべての不平等を平等にする。
感情は絶対的である。そのうちでも嫉妬はこの世で最も絶対的な感情である。
決して一か八かというきわどいところまで進んではいけない。それが夫婦生活の第一の秘訣である。
自分はこの目のまえに立っている犯罪者とまったくおなじような罪人である。いや、自分こそ、この目のまえに立っている。人間の犯罪に対し、だれよりもさきに重い罪があるのだと、みずから認識しないかぎり、この地上には犯罪者を裁くことのできる者は存在しないのだ。
人が子供を持つのは、たとえ自分は死んでも、子供たちが生涯自分の感情や考えを持ち続けてくれるからさ。
人間は従順な動物である。どんなことにも馴れてしまう存在である。
絶望のなかにも焼けつくように強烈な快感があるものだ。ことに自分の進退きわまったみじめな境遇を痛切に意識するときなどはなおさらである。
文明のおかげで人間がより残忍になったとはいえないとしても、前よりも残忍さが醜悪になったことは確かだろう。
利口な女と嫉妬深い女とは、おのおの異なった、まったく別個なものである。したがって、どんなに利口な女でも、同時に嫉妬深い女になることができる。
しだいに高くそびえてゆく建物を見る喜びは、たとえ今までのところ、その建物にわずか一粒の砂を運んだにすぎない人でも、必ずや心の渇きをいやしてくれるはずである。
あの言葉はもちろん、思わず口からこぼれたのだが、思わず言っただけによけい重大なのだ。
みんなのために自発的にいのちを捨てること、みんなのために十字架にのぼり、火刑の火の中に入ることは、個性が最も強度に発達したときに初めてできることである。
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